wordpressのtaxonomy(タクソノミー)の設定方法とSEOにおける有効性

wordpressのtaxonomy(タクソノミー)とは

WordPressの「taxonomy(タクソノミー)」は、WordPressの投稿やページを分類するための仕組みです。
WordPressでは、記事やページにカテゴリーやタグといった分類情報を付けることができますが、これらの分類情報を管理するための概念がタクソノミーです。

具体的には、WordPressではデフォルトで「カテゴリー」と「タグ」の2つのタクソノミーが提供されていますが、ユーザーは独自のタクソノミーを作成することもできます。
例えば、ブログが料理に関するものであれば、「料理の種類」というタクソノミーを作成して、それに「和食」「洋食」「中華料理」などの項目を追加することができます。

これらのタクソノミーを使用することで、記事やページをより細かく分類し、訪問者が関連するコンテンツを見つけやすくなります。
WordPressのテーマやプラグインも、タクソノミーを利用してコンテンツを表示したり、絞り込んだりするための機能を提供しています。

taxonomy(タクソノミー)の使用方法

WordPressでtaxonomy(タクソノミー)を使用する方法は次の通りです:

1. デフォルトのタクソノミーを使用する:
WordPressにはデフォルトで「カテゴリー」と「タグ」という2つのタクソノミーが用意されています。
これらは投稿やページを分類するために使用されます。
投稿やページを作成する際に、それぞれの投稿やページに対して適切なカテゴリーとタグを選択します。

2. カスタムタクソノミーを作成する:
WordPressでは、カスタムなタクソノミーを作成することもできます。
これを使って、カスタム投稿タイプや他のコンテンツタイプを分類するためのカスタムな分類システムを作成できます。
例えば、ウェブサイトが書籍を扱う場合、書籍のジャンルを分類するためのカスタムタクソノミーを作成することができます。

カスタムタクソノミーを作成するには、register_taxonomy() 関数を使用します。
これは、テーマの functions.php ファイルやプラグインのファイル内で使用できます。
関数の引数には、タクソノミーの名前、使用する投稿タイプ、設定オプションなどを指定します。

3. タクソノミーを表示する:
タクソノミーを表示する方法は複数あります。
WordPressの投稿やページを表示する際に、それに関連するタクソノミーを表示する方法があります。
また、ウィジェットやカスタムテンプレートを使用して、サイドバーやフッターなどのウェブサイトの任意の場所にタクソノミーを表示することもできます。

4. タクソノミーを使ったクエリ:
タクソノミーを使用して、特定のカテゴリーやタグに関連する投稿をクエリすることもできます。
WordPressの WP_Query クラスを使用して、カスタムループを作成するか、投稿の一覧ページをカスタマイズすることができます。
これにより、特定のタクソノミーに関連するコンテンツをユーザーに提示することが可能になります。

register_taxonomyを使用してカスタムタクソノミーを作成

カスタムタクソノミーを作成するには、register_taxonomy() 関数を使用します。
この関数は、新しいタクソノミーを登録し、WordPressにそれを認識させます。
以下は、register_taxonomy() 関数の基本的な構文です。

register_taxonomy( $taxonomy, $object_type, $args );

ここで、各引数は次のようになります:

  • $taxonomy:タクソノミーの名前を指定します。

例えば、"genre" や "location" など。

  • $object_type:タクソノミーが関連付けられる投稿タイプやカスタム投稿タイプの名前を指定します。

単一の投稿タイプの場合は文字列、複数の場合は配列で指定します。

  • $args:タクソノミーの設定オプションを指定します。

オプションの詳細については、WordPressの公式ドキュメントを参照してください。

例えば、"Books" というカスタム投稿タイプに関連する "Genre" というカスタムタクソノミーを作成する場合は、以下のようにします。

// タクソノミーの登録
function custom_taxonomy() {
    $labels = array(
        'name'                       => 'Genres',
        'singular_name'              => 'Genre',
        'menu_name'                  => 'Genre',
        'all_items'                  => 'All Genres',
        'edit_item'                  => 'Edit Genre',
        'view_item'                  => 'View Genre',
        'update_item'                => 'Update Genre',
        'add_new_item'               => 'Add New Genre',
        'new_item_name'              => 'New Genre Name',
        'parent_item'                => 'Parent Genre',
        'parent_item_colon'          => 'Parent Genre:',
        'search_items'               => 'Search Genres',
        'popular_items'              => 'Popular Genres',
        'separate_items_with_commas' => 'Separate genres with commas',
        'add_or_remove_items'        => 'Add or remove genres',
        'choose_from_most_used'      => 'Choose from the most used genres',
        'not_found'                  => 'No genres found',
        'no_terms'                   => 'No genres',
        'items_list_navigation'      => 'Genres list navigation',
        'items_list'                 => 'Genres list',
        'back_to_items'              => '← Back to genres',
    );
    $args = array(
        'labels'                     => $labels,
        'hierarchical'               => true, // 階層型かどうか
        'public'                     => true,
        'show_ui'                    => true,
        'show_admin_column'          => true,
        'show_in_nav_menus'          => true,
        'show_tagcloud'              => true,
    );
    register_taxonomy( 'genre', array( 'books' ), $args );
}
add_action( 'init', 'custom_taxonomy' );

この例では、"Genres" というタクソノミーを登録し、それを "Books" カスタム投稿タイプに関連付けています。
タクソノミーの詳細は $labels 配列で設定されています。

タクソノミーのSEOにおける有効性

タクソノミーは、SEO(検索エンジン最適化)において有効なツールとなり得ます。
以下に、タクソノミーがSEOにどのように役立つかを示します。

1. サイトの構造化とナビゲーションの改善:
タクソノミーは、サイトのコンテンツを構造化し、ユーザーがナビゲートしやすくするのに役立ちます。
良く設計されたタクソノミーは、ユーザーが関連するコンテンツを見つけやすくし、サイト内での閲覧を向上させます。
これにより、ユーザーエクスペリエンスが向上し、滞在時間が増え、検索エンジンのランキング向上に繋がる可能性があります。

2. キーワード戦略の補完:
タクソノミーを使ってコンテンツを分類する際、適切なキーワードを使用することができます。
これにより、特定のキーワードに関連するコンテンツがグループ化され、検索エンジンがそれを理解しやすくなります。
また、タクソノミーのターム(用語)自体がキーワードとして機能する場合もあります。

3. 内部リンクの強化:
タクソノミーを使用すると、コンテンツ間の内部リンクを容易に作成できます。
関連するコンテンツ同士をタクソノミーで結びつけることで、ユーザー体験が向上し、検索エンジンがサイトの深い部分にアクセスしやすくなります。
これにより、サイトのクロール効率が向上し、ランキング向上に繋がる可能性があります。

4. リッチスニペットの表示:
適切に設定されたタクソノミーは、リッチスニペット(検索結果ページで表示される情報)に影響を与えることがあります。
特定のタクソノミーがページのコンテンツをより正確に説明し、検索エンジンに情報を提供することで、リッチスニペットがより豊かになり、検索結果のクリック率が向上する可能性があります。

5. トピック権威の構築:
タクソノミーを使用してコンテンツを適切に分類すると、サイトのトピック権威性が向上する可能性があります。
関連するコンテンツをまとめることで、検索エンジンはサイトが特定のトピックに関する専門知識を持っていると認識しやすくなります。