REST APIの特徴と通常のAPIとの違い

REST APIとは

REST(Representational State Transfer)APIは、ソフトウェアアーキテクチャの一形態であり、ネットワーク上のリソースを操作するための手段です。
REST APIは、HTTPプロトコルを通じてクライアントとサーバー間で通信を行います。
RESTの原則に基づいて設計されており、リソース(たとえば、データやサービス)を一意のURI(Uniform Resource Identifier)で表し、HTTPメソッド(GET、POST、PUT、DELETEなど)を使用してリソースに対する操作を定義します。

REST APIは、ウェブアプリケーションやモバイルアプリケーションなど、さまざまなクライアントアプリケーションとサーバーアプリケーション間のデータの受け渡しを可能にします。
これは、クライアントとサーバーが疎結合であることを前提としています。
そのため、REST APIを使用することで、異なるプラットフォームや言語で開発されたアプリケーション同士が相互作用できるようになります。

通常のAPIとの違い

REST APIと通常のAPIの主な違いは、その設計原則と通信方法にあります。

1. 設計原則:

  • REST APIは、REST(Representational State Transfer)の原則に基づいて設計されます。

これには、リソースの一意の識別子(URI)、HTTPメソッドを使用した操作、状態を持たない(stateless)通信などが含まれます。

  • 通常のAPIは、特定のプロトコルや設計原則に従う必要がないため、さまざまな形式で実装されることがあります。

2. 通信方法:

  • REST APIは、HTTPプロトコルを通じて通信します。

一般的なHTTPメソッド(GET、POST、PUT、DELETEなど)を使用してリソースに対する操作を行います。

  • 通常のAPIは、HTTP以外のプロトコルを使用する場合があります。

たとえば、SOAP(Simple Object Access Protocol)やRPC(Remote Procedure Call)などのプロトコルを使用することがあります。

3. リソース指向:

  • REST APIは、リソースを中心に設計されています。

それぞれのリソースは一意のURIで表され、そのリソースに対する操作がHTTPメソッドを介して行われます。

  • 通常のAPIは、より手続き型のアプローチを取ることがあります。

つまり、操作や機能が中心になり、リソース指向の考え方が強調されないことがあります。

4. 状態管理:

  • REST APIは状態を持たない(stateless)通信を行います。

各リクエストは、必要な情報を含んでおり、サーバーはそれに応じて処理を行います。

  • 通常のAPIは、セッションを維持することがあります。

つまり、クライアントとサーバー間で状態を保持し、複数のリクエストにわたって情報を共有することがあります。

これらの違いにより、REST APIは特定の設計原則に従い、HTTPプロトコルを使用してリソース指向の通信を実現します。
一方、通常のAPIは、様々なプロトコルや設計パターンに基づいて実装されることがあります。