Mybatisのワイルドカード

Mybatisのワイルドカード

MyBatisにおけるワイルドカードの使用

MyBatisでのワイルドカードは、SQLクエリのパターンマッチングに利用されます。
ここでは、test_employeeテーブルを使って、具体的な例で説明します。

ワイルドカードの基本概念

ワイルドカードは、SQLのLIKE句においてパターンマッチングを行うために使われます。
%は任意の文字列にマッチし、_は任意の単一文字にマッチします。
MyBatisでは、これらのワイルドカードを使用することで、検索条件を動的に組み立てることができます。

例: LIKE句の使用

例えば、test_employeeテーブルから特定の名前を含む従業員を検索する場合、以下のようなSQLクエリを考えます。

SELECT * FROM test_employee
WHERE employee_name LIKE #{namePattern}

ここで、namePatternは%や_を含むパターンとしてMyBatisに渡されます。
例えば、namePatternに"J%"を渡すと、Jで始まる全ての名前がマッチします。

MyBatisのXMLマッピングでのワイルドカードの例

test_employeeテーブルに対する検索クエリをMyBatisのXMLマッピングで定義する場合、以下のような設定が考えられます。

  • selectタグを使用してクエリを定義します。
  • ifタグを使用して条件に基づく動的なクエリを組み立てます。

以下の例では、employee_nameカラムに対してワイルドカードを使って検索を行います。

<select id="findEmployeesByNamePattern" parameterType="String" resultType="Employee">
  SELECT * FROM test_employee
  WHERE 1=1
  <if test="namePattern != null">
    AND employee_name LIKE #{namePattern}
  </if>
</select>

この例では、namePatternがnullでない場合にのみ、employee_nameに対するLIKE検索条件が追加されます。

ワイルドカードを使った具体例

1. 名前が"John"で始まる従業員を検索する場合

namePatternとして"John%"を指定します。
これにより、名前がJohnで始まる全ての従業員が検索されます。

2. 名前が"J_n"の形式である従業員を検索する場合

namePatternとして"J_n"を指定します。
この場合、Jで始まり、nで終わる3文字の名前を持つ従業員が検索されます。

3. 名前に"a"を含む従業員を検索する場合

namePatternとして"%a%"を指定します。
これにより、名前にaを含む全ての従業員が検索されます。

動的なワイルドカードの組み立て

MyBatisでは、chooseタグを使用して複数の条件から適切なものを選択することもできます。
これを利用して、複雑なパターンマッチング条件を動的に生成することが可能です。

例えば、以下のように複数の条件を組み合わせて検索することができます。

<select id="findEmployeesWithDynamicPattern" parameterType="Map" resultType="Employee">
  SELECT * FROM test_employee
  WHERE 1=1
  <choose>
    <when test="namePrefix != null">
      AND employee_name LIKE CONCAT(#{namePrefix}, '%')
    </when>
    <when test="nameContains != null">
      AND employee_name LIKE CONCAT('%', #{nameContains}, '%')
    </when>
    <otherwise>
      AND employee_name LIKE '%%'
    </otherwise>
  </choose>
</select>

この例では、namePrefixが指定されていれば、その接頭辞で始まる名前を検索し、nameContainsが指定されていれば、その文字列を含む名前を検索します。
どちらも指定されていない場合は、全ての名前を検索します。

ワイルドカードを使った検索機能は、柔軟で強力な検索を提供しますが、適切なパフォーマンスを維持するためには、インデックスの利用なども考慮する必要があります。