Mybatisで暗号化

Mybatisで暗号化

MyBatisでのデータ暗号化の実装

MyBatisでデータの暗号化を行う場合、通常はデータベースに保存する前にアプリケーション側でデータを暗号化し、データを取得する際に復号化を行います。
これにより、データベースに保存されるデータが暗号化され、セキュリティが向上します。
以下に、testUserというクラス名とtest_userというテーブル名を使用して、暗号化の実装方法を示します。

1. 暗号化・復号化のユーティリティクラスの作成

まず、データを暗号化するためのユーティリティクラスを作成します。
ここでは、EncryptionUtilsというクラスを例にします。
このクラスには、データを暗号化するためのencryptメソッドと、暗号化されたデータを復号化するためのdecryptメソッドが含まれています。

public class EncryptionUtils {
    private static final String ENCRYPTION_KEY = "your-encryption-key"; // 適切なキーに置き換えてください

    public static String encrypt(String plainText) {
        // 暗号化ロジックをここに実装
        return encryptedText;
    }

    public static String decrypt(String encryptedText) {
        // 復号化ロジックをここに実装
        return plainText;
    }
}
2. MyBatisのMapperインターフェース

次に、データを操作するためのMapperインターフェースを定義します。
ここでは、testUserMapperという名前のインターフェースを作成し、ユーザー情報を取得・保存するメソッドを定義します。

public interface TestUserMapper {
    @Select("SELECT id, username, encrypted_password FROM test_user WHERE id = #{id}")
    TestUser selectUserById(int id);

    @Insert("INSERT INTO test_user (username, encrypted_password) VALUES (#{username}, #{encryptedPassword})")
    void insertUser(TestUser user);
}
3. MyBatisのMapper XML設定

次に、Mapper XMLファイルにおいて、データの暗号化・復号化を行うための設定を行います。
ここでは、testUserMapper.xmlというXMLファイルを使用します。

  • ユーザー情報の取得

ユーザー情報を取得する際には、データベースから暗号化されたパスワードを取得し、アプリケーション側で復号化を行います。

<select id="selectUserById" resultType="TestUser">
    SELECT id, username, encrypted_password
    FROM test_user
    WHERE id = #{id}
</select>
  • ユーザー情報の挿入

ユーザー情報を挿入する際には、パスワードを暗号化してからデータベースに保存します。
これには、MyBatisのinsertタグを使用し、暗号化されたパスワードを挿入します。

<insert id="insertUser" parameterType="TestUser">
    INSERT INTO test_user (username, encrypted_password)
    VALUES (#{username}, #{encryptedPassword})
</insert>
4. サービス層での暗号化・復号化の実装

サービス層で、ユーザーのパスワードを暗号化・復号化する処理を行います。
以下は、TestUserServiceというサービスクラスの例です。

public class TestUserService {
    private final TestUserMapper testUserMapper;

    public TestUserService(TestUserMapper testUserMapper) {
        this.testUserMapper = testUserMapper;
    }

    public void saveUser(TestUser user) {
        String encryptedPassword = EncryptionUtils.encrypt(user.getPassword());
        user.setEncryptedPassword(encryptedPassword);
        testUserMapper.insertUser(user);
    }

    public TestUser getUserById(int id) {
        TestUser user = testUserMapper.selectUserById(id);
        String decryptedPassword = EncryptionUtils.decrypt(user.getEncryptedPassword());
        user.setPassword(decryptedPassword);
        return user;
    }
}

このように、MyBatisで暗号化を実装するには、暗号化・復号化のユーティリティクラスを作成し、MapperインターフェースおよびXML設定を通じてデータの暗号化・復号化を行う必要があります。
サービス層での暗号化・復号化処理により、データのセキュリティを保ちながら、アプリケーション全体でのデータ操作が可能になります。