nslookupの実行結果の見方
nslookup コマンドは、DNS (Domain Name System) のリクエストと応答を調べるためのツールです。
主にドメイン名やIPアドレスの情報を確認するのに使われます。
nslookup の実行結果を理解するためには、以下の主要な要素を把握する必要があります。
まず、nslookup コマンドを実行すると、通常以下のような情報が表示されます。
1. クエリのサーバー情報:
- 出力の最初の行には、Default Server: というラベルとともに、使用しているDNSサーバーの名前とIPアドレスが表示されます。
これは、DNSクエリが送信されるサーバーを示しています。
Default Server: ns1.example.com Address: 192.0.2.1
2. クエリのタイプ:
- nslookup では、ドメイン名またはIPアドレスを指定して検索を行います。
例えば、nslookup example.com と入力すると、example.com というドメインの情報が取得されます。
3. 応答セクション:
- 応答セクションには、DNSサーバーから返された情報が含まれます。
具体的には、以下の情報が含まれます。
- Non-authoritative answer:
これは、要求されたドメイン名の情報がキャッシュから返されたことを示しています。
つまり、そのDNSサーバーが権限を持つサーバーではない場合に表示されます。
逆に、Authoritative answer が表示される場合は、要求されたドメイン名の情報がそのDNSサーバーによって管理されていることを意味します。
- Name:
検索対象のドメイン名です。
- Addresses:
ドメイン名に関連付けられたIPアドレスが表示されます。
複数のIPアドレスが返されることもあります。
Non-authoritative answer: Name: example.com Addresses: 93.184.216.34
4. クエリ結果の詳細:
- DNSクエリの結果には、ドメイン名と関連するIPアドレスが表示されます。
また、nslookup は通常、逆引き(IPアドレスからドメイン名)にも対応しています。
この場合、逆引きクエリの結果が表示され、IPアドレスに関連するドメイン名が確認できます。
Name: example.com Address: 93.184.216.34
5. エラー表示:
- nslookup がDNSサーバーにアクセスできない場合や、無効なドメイン名が指定された場合には、エラーメッセージが表示されます。
エラーメッセージには、タイムアウトやサーバーの応答がない場合などが含まれることがあります。
*** Can't find server name for address 192.0.2.1: Non-existent domain *** Default servers are not available
6. クエリの種類指定:
- nslookup では、デフォルトでAレコード(IPv4アドレス)を取得しますが、他のレコードタイプを指定することもできます。
たとえば、nslookup -type=MX example.com と入力すると、example.com ドメインのメール交換サーバーに関する情報が取得できます。
Non-authoritative answer: example.com MX preference = 10, mail exchanger = mail.example.com
nslookup の結果を正しく解釈することで、ネットワークの問題診断やドメイン情報の確認が容易になります。
特に、DNS設定やサーバーの動作確認において、nslookup は有力なツールとなります。