Mybatisでバリデーションをかける方法
MyBatisでのバリデーションの基本
MyBatis自体は、入力データのバリデーション機能を直接提供していないため、バリデーションの実装は他の方法で行う必要がある。
バリデーションは、主に以下の3つのアプローチで実装できる。
1. Javaコード内でのバリデーション
バリデーションをSpring FrameworkやJakarta Bean Validation(JSR 380)などのライブラリを使用してJavaコード内で行う方法。
これにより、データがMyBatisのMapperメソッドに渡される前にチェックされる。
2. MyBatisのXMLでのバリデーション
MyBatisのMapper XMLでifやchooseを使用して、SQLを実行する前に条件に基づいてデータを検証する方法。
3. カスタムバリデーション
カスタムのValidatorを作成し、MyBatisのプラグインやInterceptorを利用してSQL実行前にバリデーションを行う方法。
1. Javaコード内でのバリデーション
Javaコード内でバリデーションを行う場合、例えば、Spring Frameworkの@Validアノテーションを使用することで、エンティティのフィールドに対する制約を定義できる。
以下は、testUserクラスに対してバリデーションを行う例。
import javax.validation.constraints.NotNull; import javax.validation.constraints.Size; public class testUser { @NotNull(message = "Name cannot be null") @Size(min = 1, max = 100, message = "Name must be between 1 and 100 characters") private String name; // その他のフィールドとゲッター・セッター }
Spring ControllerやService層でバリデーションを実行する。
import org.springframework.validation.annotation.Validated; @Validated public class testService { public void createUser(@Valid testUser user) { // MyBatisのMapperを使用してユーザーを保存する } }
2. MyBatisのXMLでのバリデーション
MyBatisのXMLマッピングファイル内で、ifやchooseを使って条件に応じたバリデーションを行うことができる。
以下は、testUserテーブルにデータを挿入する前に、nameフィールドが空でないことを確認する例。
<insert id="insertUser" parameterType="testUser"> insert into testUser (name) values <if test="name != null and name != ''"> (#{name}) </if> </insert>
この例では、nameがnullまたは空文字でない場合にのみSQLが実行される。
3. カスタムバリデーション
カスタムバリデーションを実装する場合、MyBatisのプラグインやInterceptorを使用して、SQL実行前にバリデーションロジックを組み込むことができる。
例えば、特定のSQL文が実行される前にバリデーションを行いたい場合、Interceptorを使ってバリデーション処理を行う。
import org.apache.ibatis.executor.statement.StatementHandler; import org.apache.ibatis.plugin.Interceptor; import org.apache.ibatis.plugin.Invocation; import org.apache.ibatis.plugin.Plugin; import org.apache.ibatis.plugin.Signature; import java.sql.Connection; import java.util.Properties; @Intercepts({ @Signature(type = StatementHandler.class, method = "prepare", args = {Connection.class, Integer.class}) }) public class ValidationInterceptor implements Interceptor { @Override public Object intercept(Invocation invocation) throws Throwable { // バリデーションロジックを実装 // バリデーションに失敗した場合は例外をスロー return invocation.proceed(); } @Override public Object plugin(Object target) { return Plugin.wrap(target, this); } @Override public void setProperties(Properties properties) { // カスタムプロパティの設定 } }
この例では、SQL文が実行される前にinterceptメソッドでバリデーションを行い、必要に応じて例外をスローする。
まとめ
MyBatisでのバリデーションは、アプリケーションの層や要件に応じてさまざまな方法で実装できる。
Javaコード内で行うバリデーションが最も一般的だが、MyBatisのXMLやカスタムバリデーションも強力な選択肢である。
特に複雑なバリデーションが必要な場合、Interceptorやプラグインを使用することで、MyBatisとシームレスに連携させることができる。